伝灯奉告法要

第25代専如門主伝灯奉告法要
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伝灯奉告法要とは

宗祖・親鸞聖人があきらかにされた「浄土真宗のみ教え」(法灯*1)が、聖人から数えて第25代となる専如ご門主に伝えられたことを、仏祖の御前に告げられるとともに、お念仏のみ教えが広く伝わることを願い、伝灯*2奉告法要が平成28年秋から29年春にかけて1日1座、80日間勤められます。
  • *1法灯:「念仏の法」と示される、親鸞聖人が開かれた本願名号の真実の教え、浄土真宗のみ教えのこと。
  • *2伝灯:宗祖・親鸞聖人があきらかにされた真実の教え「浄土真宗のみ教え」(法灯)を伝承し、受け継ぐこと。

伝灯奉告法要についての消息

去る平成26年6月6日、前門主の跡を承けて法灯を継承し、本願寺住職ならびに浄土真宗本願寺派門主として務めてまいりました。ここに法灯継承を仏祖の御前に奉告いたしますとともに、あわせて本願念仏のご法義の隆盛と宗門の充実発展とを期して、平成28年および29年に、伝灯奉告法要をお勤めすることになりました。

阿弥陀如来のご本願は、あらゆる存在を分け隔てなくそのまま救おうとはたらきかけてくださいます。迷いと苦悩をかかえる私たちは、阿弥陀如来のお慈悲ひとすじにこの身を任せ、真実のさとりの世界であるお浄土に生まれていくべき身にならせていただきます。宗祖親鸞聖人が「そらごとたわごと」とお示しくださった私たち自身を含む迷いの世界は、何一つとしてたよりになるものはありませんが、ご本願のはたらきの中に生きる私たちは、確かな依りどころを持つことができます。

科学技術の発達による便利で豊かな生活の追求や欲望の肥大化はとどまることを知りませんが、人々は、そのような豊かさのみを追求することの虚しさに気づきはじめたのではないでしょうか。しかも核家族化・人口の流動化などによって社会構造は大きく変化し、人間関係は希薄となり新たな悩みや不安を生み出しています。さらに世界に眼を移せば、武力紛争、経済格差、気候変動、核物質の拡散など、人類の生存に関わる課題が露呈しています。これらの傾向は今後一層強くなっていくことと思います。

私たちは、凡愚のまま摂め取って捨てないとはたらき続けていてくださる阿弥陀如来のお慈悲を聞信させていただき、その有り難さ尊さを一人でも多くの方に伝えることが大切です。それとともに仏智に教え導かれて生きる念仏者として、山積みする現代社会の多くの課題に積極的に取り組んでいく必要があります。まさにこのような営みの先にこそ、「自他共に心豊かに生きることのできる社会の実現に貢献する」道が拓かれていくのでありましょう。

このたびのご法要が、親鸞聖人によって明らかにされた阿弥陀如来の救いのはたらきに依りながら、時代の変化に対応する宗門の新たな第一歩として意義を持つものでありたいと思います。宗門では、親鸞聖人御誕生八百五十年・立教開宗八百年に向けて新たな長期計画が策定されます。皆様の積極的なご協力とご参画を心から念願いたします。

平成27年

2015年1月16日

                               龍谷門主 釋 専 如