お寺を訪ねて〝ホームページ版〟

 「誰だい、お仏壇に宝くじなんかお供えしているのは?ダメじゃないか。そんなものお供えるんじゃないよ。だってアミダくじって言うじゃない。」

 佐々木真人住職の法話落語の一節です。今回は華松組の西光寺を訪ねた。当山は宇部市東部の床波港に面した丘の上に寺門を構えている。

 その特色のある活動を伺った。 住職は「宇部落語長屋」を主催し、自身も話芸のすばらしさに引かれ「カンチューハイ 」と芸名をもち高座にあがる。古典落語の他にも、仏事を落語で分かりやすく語る法話落語も演じ、寺でも寄席を催している。

心と体の健全育成

 少林寺拳法の道院長でもある住職。龍谷大学入学時、少林寺拳法の「合掌礼」の礼儀に心動かされ門をたたき、この出会いが人生の大きな転機となり、卒業後資格を取り昭和 47年、寺内門徒会館で道場を開いた。現在は、境内の整備改築に伴い道場は別の場所に移っている。小学生から六十代の四十数名の門下生がおり、実践のほか、話を聞く場を持ち仏教の話もする。道場は総合的な教育の場として体と心の鍛錬がなされる。

  子ども達を集めての英語教室も開いていた。「田舎でも英語に親しむ環境とチャンスを与え、子どもの可能性をのばしたい」と始めた。今は諸事情で教室は閉校したが、色んな形で英語研修会等の手伝いをしている。この度の「全国真宗青年の集い やまぐち大会」では、ハワイからの参加者二名をホームステイに迎えた。交流ができたことが嬉しかったと語られた。また、看護学校で「看護と倫理」という講義をもち、いのちの尊さを学生達に伝えている人間形成においての心と体の大切さを語られた。??

形にはまらない活動

 今年夏に、華松組の仏教婦人大会を引き受けた時も、形にはまった大会にはしたくないと、クイズ形式で仏法を学ぶ企画や、アトラクションに津軽三味線、体操などを組み入れた。地域伝承の「飾りやま」も展示した。

 様々な顔を持ちバイタリティーあるれる活動を展開する。もちろん法座にも力を注いでいる。主な法座として、報恩講は1月9日から16日の8日間、永代経法座は 5日間勤める。教区内でも法座の日数においても特出している。

 また、一般にも公開して寺のイベントとして「声明とジャズの夕べ」、「朗読の夕べ」等を企画運営している。

 「今までの形にとらわれた教化活動をしたくない。まず門をくぐって欲しい。また、落語会や少林寺道場の活動等は寺の教化活動とは別であると自分ではとらえている」と語られる。その背景には、地域に開けたお寺をという願いがあり、住職のライフワークと言われる青少年育成への熱心な取り組みが伺える。

 日校も、形にとらわれず新しい形で再開したいと熱く語られる。

 「坊守は程良い無関心です。」と笑う住職に、信頼関係のうえに様々な活動が実を結んでいると感じた。 

 昨今、地域コミュニティーの重要性が語られる。西光寺は寺本来の姿である地域住民の心の依りどころとなっている。お法の繋がりのうえに、青少年の健全育成がなされているまさに躍動する現場であった。